おまきざるの自由研究

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【英検5級,英検4級,英検3級】小学生が受ける理由と合格率は?

当記事はプロモーションを含んでいます。
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このエントリーでは小学生英検各級の合格率を紹介します.

はじめに

うちの子は中学生になってから英検を始めました(小学生の時,ジュニア英検はやってました.でも大きな声では言えませんがあまり役に立たず・・・)

「英検,合格率, 小学生」等のワードで検索なさるご家庭は,小学生のうちに英検を取得しておこうとお考えのことと思います.

そういう方は実際,増えているのかもしれません.

なぜなら小学生の英検受験者が着実に増えているからです.

小学生英検受験者は増えている

英検のプレスリリースを紹介します.

「小学生の志願者数が大幅アップ 〜小学校の新学習指導要領の浸透がみられる〜」https://www.eiken.or.jp/eiken/info/2016/pdf/20160913_pressrelease_child201601.pdf

引用します.

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2011年度とくらべ,2015年度の小学生の英検志願者数は24%増,特に小学1年生は55%増です.

さらに2015年度と2016年度(ともに年3回あるうちの第1回試験の結果です)をくらべても小学生の志願者数は全学年で増えています.

その理由については最後に簡単に触れます.

それでは皆さんが気になさっている小学生の英検合格率を見てみましょう.

小学生の英検合格率

英検側は合格率を2014年度以降開示していませんので,ここで紹介するのは2013年度の1級〜5級の合格率(合格者数/志願者数)です.

(当記事初稿公開当時の合格率・合格者数出典はhttp://www.abci.co.jp/2014/eiken-0501.htmlでしたが,当該記事は削除されています.)

合格者数・志願者数の出典はhttp://www.miraipegasus.com/eiken/gokaku.html

2013年度小学生英検合格率
(合格者数/志願者数)
5級 85% (94,428/111,039)
4級 62% (40,804/65,747)
3級 53.3%(13,767/25,781)
準2級 46.3%(4,555/9,838)
2級 41.2%(2,418/5,867)
準1級 16.8%(351/2,086)
1級 11% (28/253)

 

5級〜3級について合格率と問題の傾向について簡単に触れておきます.

英検5級:小学生の合格率は85%

小学生の5級合格率は85%.これは中学生の合格率89%に見劣りしません.

各級の目安 | 英検 | 公益財団法人 日本英語検定協会によると,5級は中学初級レベル.


・試験はリーディングとリスニングが課され,一次試験のみ.

・リーディングの内容は短文の空所補充,会話文の空所補充,日本文に対応する英文への語句並べ替えです.リスニングにはイラスト付き問題が第1部と第3部で出題.場面を想定しやすいので解答の助けになります.

リーディングの問題文は漢字にふりがなが付いてます.まだ漢字に慣れてない小学校低学年の子でもまず心配ないでしょう.

5級の過去問・対策 | 英検 | 公益財団法人 日本英語検定協会

英検4級:小学生の合格率は62%

英検各級の目安では,4級は中学中級レベル.とはいえ,小学生の場合,「5級に受かったからすぐ4級」,とはいかないようです.

その理由は問題に当たれば一目瞭然.

4級のリーディングには5級では課されなかった文章読解が出題されます.

リスニングの問題文も長くなります.難易度がぐっと上がるのです.

4級の過去問・対策 | 英検 | 公益財団法人 日本英語検定協会


もしかしたら小学生にとっては4級が1つの壁になるかもしれません.4級の小学生合格率が62%と低下するのも頷けます. 

英検3級:小学生の合格率は53.3%

3級からは一次試験にライティングが導入されています.さらに,一次試験に加えて二次試験も課されます.必要な語彙数も文法も増え,文章読解問題はさらに長文化しています.

3級の過去問・対策 | 英検 | 公益財団法人 日本英語検定協会


英検によると3級は「中学卒業程度」のレベル.中学生でも合格率は60%に落ちます.しかしながら,小学生の合格率は実に53.3%(実は高校生の合格率39%・・・)

 

 

ちなみに準2級ともなると小学生の合格者数はぐっと減り,合格率も50%を切っています.

とはいえ,準2級および2級の合格率については,実は小学生のほうが中学生より高いのです(次の表が中学生の英検合格率,表は【英検準2級】中学生合格率は38%,取得者は公立中3年生の3.6%にすぎない - おまきざるの自由研究より)

2013年度中学生英検合格率(合格者数)
5級 89%(134,187)
4級 77%(238,631)
3級 60%(249,009)
準2級 38%(61,632)
2級 24%(7,811)
準1級 18%(898)
1級 15%(203)

 

3級以上の取得を目指す小学生は受験目的がはっきりしていて,中学生以上にしっかり勉強を積み重ねて試験に臨んでいるのと思われます(そうじゃなければ合格率がこんなに高くならないはず). 「3級に受かったから次は準2級」という動機だけで受験してるわけではないのでしょうね.

ではなぜ小学生での合格を目指すのでしょう?

小学生にとって英検受験はどんな意味があるのでしょう?

中学生のうちに準2級合格を目指しましょう

小学生が英検を受ける理由とは?

筆者の子どもは二人とも中学受験をしていました.

でも当時は塾の行き帰りで精一杯.とてもじゃないけど英検を受験する考余裕などまったくありませんでした.

しかしながら,入試事情は年々変わります.

中学入試では,2014年から一般入試で英語を選択科目とする学校が現れ(もしかしたらもっと前からあったかもしれませんが),その数が年々増えています.

2017年には首都圏私立中学の94校が選択英語を導入していますhttps://www.syutoken-mosi.co.jp/blog/entry/entry000417.php

 

中学校受験や進学に「効く」英検!入試優遇・単位認定制度|英検|公益財団法人 日本英語検定協会には英検5級以上を取得者に入試判定の優遇,点数加算,学科試験免除,奨学・特待生制度を設けるなどをする中学が59校掲載されています.

例をあげます.

・文京区の郁文館中学校では英語を選択した受験生に対し,英検4級取得者は試験結果に30点加点,英検3級以上取得者は満点換算.

・港区の山脇学園中学校では英検3級以上なら英語のテストを免除し,さらに取得級レベルによって他科目の合格ラインを優遇.



このうち,「5級以上」で検索すると8件しかヒットしません.

一方,「3級以上」だと23件とヒット数は3倍になります.中学入試では3級がひとつの目標となるのです.

 

このように合否判定に直結しかねない中学の入試を選択する場合,英検は受験勉強にとって必須事項となります.

さらに言えば,英検2級の目安は「海外留学、国内での入試優遇・単位認定など、コミュニケーション力が高く評価されます。」とされているように,2級取得のひとつの目的は海外留学(への足がかり).

2級を取得したからといって実際に海外留学するわけではないでしょうけれど,先を見据えれば2級よりも上位級を目指して励んでほしいというのが親の思いではないでしょうか?

 

ところで,最初に小学生英検受験者数が増えていることを述べました.

英検側はこの動きを小学校5・6年生での外国語活動必修化によるものと分析しています.

しかしながら,筆者はむしろ中学受験あるいはその先を見越し、我が子に早いうちから英語を身に付けさせたい親の意向が大きく効いているのではないかと推察しています.

小学生から英検を取得しておくにこしたことはないと思いますが,ゴールを見据えて計画的に受験する必要もあるかもしれません. 


ではまた.

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