灰汁は雑味?
おみそ汁味噌汁の具は何が好きですか?
うちの家族はシジミ・アサリが大好きです.
とはいえそんなに安い食材というわけではありませんから頻繁に登場するわけではありませんが,今日はたまたまアサリのお味噌汁を作る予定にしていて,砂抜きも済ませてありました.
そのアサリですが,茹でているとけっこう灰汁(アク)が出ますよね?
その灰汁,最近の料理コーナーをTVで見ていると何やら「雑味」と言って旨味成分の一種とみなされているとか.どうやら2012年頃から言われているようです.
灰汁も旨味成分の一つというなら捨ててしまうのはもったいないです.
灰汁の正体は?
<pところで,アサリを茹でていると際限なく出てくる白い灰汁の正体は,「煮汁に溶け出した水溶性のタンパク質が熱変性によって凝固した、アミノ酸や脂質を含む泡状の浮遊物(灰汁 - Wikipedia)」.
ならば,アサリに火が通り次第加熱をストップすれば,タンパク質の余分な漏出も防げるでしょう.
灰汁取りしないというより,灰汁をあまり出さない作り方もあるはずです.
というわけで,,灰汁取りしない(あまり出さない)アサリのおみそ汁を作ってみました.
アサリのおみそ汁の作り方(灰汁取り無しVer.)
作り方はこうです.と言っても書くほどのことではありませんが,②の工程がふだんと違う所です.
①砂抜きしたアサリを入れた鍋に水を張って火にかける
②沸騰したらすかさず火を止め,蓋をしてしばしそのまま放置
沸騰させるまでにいくつかのアサリの口が開きます.蓋をしたら5分もしないで余熱で全部のアサリの口が開きます(死んだアサリは開きません.見つけたら取り除きましょう).
③アサリの口が開いたら,味噌を普段使う分量溶き入れてできあがり(ダシは好みで入れてください).このとき,灰汁を混ぜるように味噌を溶くと,灰汁はほとんど目立たなくなります.
完成です!
普通に美味しかったです!
灰汁取りの手間を省けるので,その時間を他の料理作りに使えます.それでいて普通に美味しい.もっと前からこうしていれば良かった. でも,雑味とやらの味は私には良くわかりませんでした.スミマセン・・・
以上,料理の一手間を省略するお話でした.
なお,アサリは砂抜きしたあと,水を捨ててキッチンペーパーをかけて一晩冷蔵庫に置いておくとより美味しくなるそうです(ソレダメ 分とく山総料理長 直伝!極上たけのこご飯・アサリの味噌汁レシピ).時間のあるときには是非試してみましょう.
また、砂抜きする前にアサリの殻しっかり洗います。割れない程度に殻同士をこすりあわせ、かならず表面の汚れを取りましょう.
おわりに
<p余談ですが,「南米コロンビアの人たちは灰汁取りなんかしない」,と聞いたことがあります(筆者は2ヶ月くらいコロンビア奥地で現地の人たちとキャンプしたことありますが,そういえば取ってなかったような・・・).そもそも灰汁という言葉すらない言語もあるとかないとか.
それはさておき,お鍋でも灰汁取り不要の場合があるとのことです.
「鍋のアク取りに関して言えば、スープを楽しむならアクを取った方が断然おいしい!でも、水炊きなどポン酢味などで食べるものなら、正直アクを取らなくてもわからない。
このように灰汁取りしなくても良い(かもしれない)ケースがありますが,個人的にカレーは灰汁取りしたほうがいいような気がします.この記事では,終いには灰汁取りしたものとしないものを混ぜてました(もう勝手にすればいい).灰汁を取らないカレーは「キャンプのカレー」の味がしたらしいです.
料理によっては灰汁取りしないほうが美味しいものもあるかもしれませんので,調べて試してみるのもいいかもしれませんね(ちょっと勇気が要りますが・・・).
ではまた!